女たちの夜
夜な夜な繰り返させる、帰宅後のガールズトーク。
本当にくだらないおしゃべりの集積。
ただしどこか祈りに似ている。
今日思ったこと、とりとめもないこと、好きな人の話、だれがかっこいいとか、とりあえず飲もうとか。
浮かんでは消えるおしゃべりを、私たちは夜中に繰り返す。
その日の疲れを癒すため、明日が今日より良い日であるように、言葉を重ねていく。
他人に対する思いやりの言葉だったり、ちょっとした悲劇を喜劇に変えてしまったり。
きっと傍からすれば、ただの煩い小鳥たちがぴいちく鳴いているようにみえると思う。しかし私たちにとってそれは大切な儀式なのだ。
現実を認識し、それを真正面から乗り越えるのではなく、笑ってやり過ごす方法を見つけるための。
そうやって私たちは今日も生きていく。